感情整理約2分で読めます

過去の嫌なことを忘れたいのに忘れられない時の向き合い方

何年も前の嫌な出来事が、ふとした瞬間に蘇って苦しい。忘れたいのに忘れられないのはなぜか。無理に忘れようとする代わりに、記憶との距離を少しずつ変えていくための、落ち着いた向き合い方を解説します。

文・三森 捷暉

もう何年も前のことなのに、ふとした瞬間に、あの出来事が鮮明に蘇る。似た状況や、似た言葉に触れただけで、当時の感情がそのまま戻ってくる。忘れたいと願っているのに、記憶のほうが勝手にやってくる——。

過去の嫌なことが忘れられないのは、あなたの心が弱いからでも、いつまでも引きずる性格だからでもありません。この記事では、「忘れる」を無理に目指す代わりに、記憶との距離を少しずつ変えていく向き合い方についてお話しします。

忘れられないのは、それだけ大きな出来事だったから

強い感情をともなった出来事ほど、記憶に深く刻まれやすいとされています。楽しかったことよりも、傷ついたことのほうが鮮明に残るのは、多くの人に共通する傾向です。

つまり、何年経っても忘れられないのは、それがあなたにとって、それだけ大きな衝撃をともなう出来事だった、という証でもあります。忘れられない自分を「まだ引きずっている」と責める前に、まずは「それだけのことがあったのだから、残っていて当然だ」と、記憶が残っていること自体を受け止めてみてください。

「忘れよう」とするほど、記憶は居座る

多くの人が、つらい記憶を「忘れよう」と努力します。けれど、何かを忘れようと強く意識するほど、かえってその対象に注意が向いてしまうとされています。「思い出さないようにしよう」という思考そのものが、記憶を呼び起こしてしまうのです。

そこで発想を変えて、「忘れること」をゴールから外してみます。目指すのは、記憶を消すことではなく、その記憶に触れたときの心の揺れを、少しずつ小さくしていくこと。同じ出来事を思い出しても、以前ほど振り回されなくなる——それだけでも、暮らしはずいぶん楽になります。

記憶を「外に置いて」眺める

心の揺れを小さくしていくために役立つのが、記憶を一度、外に書き出すという方法です。何があったのか、そのとき自分はどう感じたのかを、誰にも見せない前提で言葉にする。頭の中にあるうちは生々しいものも、外に置いて眺めると、少しずつ「過ぎたこと」として扱えるようになっていきます。

「ゆるせん」は、この「外に置く」ための静かな場所です。忘れられない相手を、あなただけの閻魔帳にそっと綴じ、記憶に区切りをつける。無理に忘れなくていい。ただ、抱えたまま潰れないように、いったん心の外に預けておく。それを何度か繰り返すうちに、記憶の温度は少しずつ下がっていきます。

つらさが長く続くときは

過去の記憶が、フラッシュバックのように鮮明に蘇る、眠れない、日常生活に支障が出る——そうした状態が続く場合は、書くことだけで抱え込まず、心療内科やカウンセラーなど専門家への相談を検討してください。過去の記憶の扱いは、専門的なサポートが大きな力になる領域です。

自分を苦しめている出来事に、どんな“型”が潜んでいるのかを知りたい方は、亡者図鑑ものぞいてみてください。記憶にかたちを与えることが、距離を取る第一歩になることがあります。

#感情整理#怒り#セルフケア
この記事をシェアするPost

FAQ

よくある質問

Q.何年も前のことなのに、なぜ今も忘れられないのですか?

強い感情をともなった出来事ほど、記憶に残りやすいとされています。時間が経っても消えないのは、あなたの心が弱いからではなく、それだけ大きな衝撃だったという証です。忘れられないこと自体を責める必要はありません。

Q.忘れようと努力するほど、余計に思い出してしまいます。

「忘れよう」と強く意識するほど、その対象に注意が向いてしまうとされています。忘れることをゴールにするより、記憶との距離を少し変える——書き出して外に置く、意味づけを見直すといった方向のほうが、結果的に楽になることがあります。

Q.過去のことがつらくて日常に支障が出ています。

フラッシュバックのように鮮明に蘇る、眠れない、生活に支障が出るといった状態が続く場合は、抱え込まず専門家への相談を検討してください。過去の記憶の扱いは、専門的なサポートが力になる領域です。

この記事を書いた人

三森 捷暉みつもり かつき

株式会社スリスタ 代表/ドヤマーケAI 運営

実務で使えるAIサービス群「ドヤマーケAI」を運営し、記事・広告・営業・人事からAI検索可視化までを手がける。YouTubeチャンネル『SaaSは死にましぇん』を発信。許せない気持ちを閻魔帳に綴じるアプリ「ゆるせん」の企画・開発者。

RELATED

あわせて読みたい

過去の嫌なことを忘れたいのに忘れられない時の向き合い方 | ゆるせんメディア