連休を一人で過ごす虚しさ。SNSを閉じて心を書く
せっかくの連休なのに予定がなく、一日中家で過ごすと虚しさばかりが募る。SNSには楽しそうな投稿が並び、余計に落ち込む。そんなあなたへ、休みの孤独と虚無感を書いて紛らし、一人の時間を静かに取り戻す方法をご紹介します。
文・三森 捷暉

大型連休の初日。世間は浮き立っているのに、自分には出かける予定も、誘い合う相手もいない。カーテンを閉めたままの部屋で、気づけば昼を過ぎている。自由な時間はたっぷりあるはずなのに、心の中はぽっかりと空いたまま、虚しさだけが静かに広がっていきます。
追い打ちをかけるように、SNSを開けば旅行やイベントの写真が次々と流れてきて、「自分だけが取り残されている」気持ちが強くなる——この記事では、連休の孤独と虚無感を書いて紛らし、一人の時間を少しずつ静かに取り戻す方法をご紹介します。
予定のない時間に、虚しさが押し寄せる理由
まず知っておきたいのは、連休に虚しさが強くなるのには理由があるということです。普段は仕事や用事に追われ、感情をゆっくり感じる暇がありません。ところが休みに入ると、急に頭に「空白」ができ、それまで忙しさの下に隠れていた感情が浮かび上がってくるとされています。
つまり、連休の虚しさは「何もない」から生まれるのではなく、「立ち止まったことで、普段見ないふりをしていた気持ちが見えてくる」ことから生まれます。これは、あなたの心が休みを使って、溜まっていたものを整理しようとしているサインでもあります。まずは「予定がない自分はダメだ」という決めつけを、いったん脇に置いてみてください。
SNSを閉じて、比較から離れる
連休の虚しさを何倍にもするのが、SNSです。タイムラインには、旅行先の景色、友人との集まり、家族での外出が並びます。それを見るたびに、「みんなは充実しているのに」と胸が締めつけられます。
けれど思い出してほしいのは、連休中のSNSには、楽しかった一瞬を切り取った投稿が集中するということです。その裏にある移動の疲れや、人付き合いの気疲れまでは映りません。あなたは、他人の「いちばんいい瞬間」と、自分の静かな一日を比べて落ち込んでいるのです。
だからこそ、虚しさが強くなったときは、思いきってアプリを閉じてみてください。そして画面を見る代わりに、「今、何が羨ましいと感じたのか」を書き出してみる。羨望を言葉にすると、それが「みんなと同じことがしたい」なのか、「ただ誰かと話したい」なのか、本当の望みが見えてきます。
虚無感を「書いて紛らす」小さな習慣
連休の一人時間がつらいのは、その長い時間を、虚しさと二人きりで過ごさなければならないからです。そんなときに支えになるのが、浮かんできた気持ちを書き留める習慣です。
やり方は簡単です。虚しさが押し寄せてきたら、そのまま「今、何を感じているか」をノートやアプリに書き出します。「一人でいるのがつらい」「本当は誰かと過ごしたかった」——うまくまとめる必要はありません。頭の中で渦巻いていた感情を、文字にして外に出すだけで、心を占める面積が少し小さくなります。
書いたあとに、ごく小さな行動を一つ足すのもおすすめです。近所を散歩する、部屋を片づける、温かい飲み物を淹れる。大きな予定でなくていいのです。「自分のために何かをした」という感覚が、虚無感の穴を少しずつ埋めていきます。
一人の休みを、自分を回復させる時間に
連休を一人で過ごすことは、必ずしも「みじめなこと」ではありません。見方を変えれば、誰にも気を使わず、自分のためだけに時間を使える貴重な機会でもあります。
一日の終わりに、「今日、少しでも心地よかったこと」を一つ書き留めてみてください。窓から入る光、好きな音楽、何もしないでいられた時間。小さな心地よさに目を向ける習慣は、「何もなかった一日」を「静かに自分を休ませた一日」へと、少しずつ塗り替えていきます。
なお、長い休みのたびに気分が強く沈み、眠れない・何も楽しめない状態が続く場合は、一人で抱え込まず専門家に相談する選択肢もあります。頼れる窓口を検討しつつ、まずは自分をいたわることを優先してください。
誰にも見られない場所で、虚しさをおろす
「連休なのに一人で虚しい」という気持ちは、人にはなかなか言えません。言えばみじめに聞こえる気がして、SNSの明るい投稿の前で、余計に一人で抱え込んでしまいます。
呪い日記は、誰にも見られない完全プライベートな場所です。ここでは、前向きにまとめる必要も、充実しているふりをする必要もありません。「本当はさみしい」「みんなが羨ましい」——その正直な気持ちを、採点されない場所にそのまま置いていく。画面の向こうの誰かと比べる前に、自分の心を書く時間を、この連休に少しだけ持ってみてください。
参考文献
- Pennebaker, J. W. (1997). Writing about emotional experiences as a therapeutic process. Psychological Science, 8(3), 162–166. 感情を伴う体験を言葉にして書き出すことが、心理的な負担の軽減につながることを示した代表的な研究です。
FAQ
よくある質問
Q.連休に予定がないと、自分はダメな人間だと感じてしまいます。
予定の有無と、あなたの価値はまったく関係ありません。連休に静かに過ごす人は大勢いますし、むしろ休みは本来「自分のために使う時間」です。「予定がない=ダメ」という思い込みを一度書き出して眺めると、それが世間のイメージに過ぎないと気づきやすくなります。
Q.SNSを見ると楽しそうな投稿ばかりで、余計に虚しくなります。
連休中のSNSは、楽しかった瞬間を切り取った投稿が集中します。裏にある移動疲れや気疲れまでは映りません。虚しさが強くなるときは、思いきってアプリを閉じ、「今、何が羨ましいのか」を書き出すと、比較で膨らんだ虚無感がしぼみやすくなります。
Q.時間があるのに、何もする気が起きません。
予定のない時間に虚しさが押し寄せるのは、頭に「空白」ができて、普段は忙しさで見えなかった感情が浮かび上がるからだとされています。無理に予定を詰めるより、その浮かんできた気持ちを書き留めるほうが、心は落ち着きやすくなります。
Q.連休のたびに気分が沈み、なかなか抜けません。
長い休みのたびに気分が強く沈み、眠れない・何も楽しめない状態が続く場合は、一人で抱え込まず専門家に相談する選択肢もあります。心療内科やカウンセリング、公的な相談窓口など、頼れる場所を検討してみてください。
この記事を書いた人
三森 捷暉みつもり かつき
株式会社スリスタ 代表/ドヤマーケAI 運営
実務で使えるAIサービス群「ドヤマーケAI」を運営し、記事・広告・営業・人事からAI検索可視化までを手がける。YouTubeチャンネル『SaaSは死にましぇん』を発信。感情を書いて手放すアプリ「呪い日記」の企画・開発者。
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