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ストレスで食べ過ぎてしまう。感情を書いて食に逃げない

お腹は空いていないのに、気づけば何かを口に運んでしまう。ストレスによる食べ過ぎの背景と、食べたい衝動の前に感情を書き出して「食に逃げない」ためのワンクッションの作り方をご紹介します。

文・三森 捷暉

ストレスで食べ過ぎてしまう。感情を書いて食に逃げない

夜、仕事が終わって家に帰り、特別お腹が空いているわけでもないのに、気づけば冷蔵庫の前に立っている。スナック菓子の袋を開け、甘いものに手を伸ばし、食べている間だけは少しほっとする。けれど食べ終わると、満たされたはずの気持ちはどこにもなく、残るのは「またやってしまった」という後悔だけ——そんな夜を過ごしたことはないでしょうか。

ストレスによる食べ過ぎは、意志の弱さの問題として自分を責めがちですが、その裏には食べ物では本当は埋まらない感情が隠れていることがよくあります。この記事では、食べたい衝動の前に感情を書き出し、「食に逃げない」ためのワンクッションの作り方をご紹介します。

なぜストレスで食べ過ぎてしまうのか

強いストレスがかかると、人は手軽に気分を切り替えられる行動に向かいやすくなるとされています。食べることは、すぐに口寂しさや落ち着かなさを紛らわせてくれる、身近な手段の一つです。とくに甘いものや脂っこいものは一時的に気分を上げてくれるため、つらいときほど手が伸びやすくなります。

問題は、この満足が長続きしないことです。食べている間はまぎれても、感情そのものが解決したわけではないので、しばらくするとまた同じ衝動が戻ってきます。そして「食べ過ぎた自分」を責めると、その落ち込みがさらなるストレスになり、また食べる——という悪循環に入りやすくなります。

大切なのは、これを意志の問題として片づけないことです。食べ過ぎているのは、埋めたい感情がそれだけ強いということでもあります。責めるより、「今、何を満たそうとしているんだろう」と一度立ち止まるほうが、抜け道が見つかりやすくなります。

「本当の空腹」か「感情の空腹」かを見分ける

食べる前にまず、それが体の空腹なのか、感情からの食欲なのかを見分けてみてください。一般的に、体の空腹は徐々に強まり、何を食べてもある程度満たされます。一方、ストレスからの食欲は急に湧き、特定の甘いものや脂っこいものを欲し、食べても心が満たされにくいとされています。

「さっき食べたばかりなのに」「急に無性に甘いものが欲しい」「食べても心が満たされない」——こうしたときは、お腹ではなく心が何かを求めているサインかもしれません。この見分けは正確な判定ではありませんが、無自覚に手を伸ばす前に立ち止まる手がかりになります。

食べる前に、感情を書き出すワンクッション

衝動を根性で我慢しようとすると、反動でかえって食べてしまうことがあります。そこでおすすめしたいのが、食べる前に数分だけ「今の気持ち」を書き出すというワンクッションです。

やり方はシンプルです。何かを口に運びたくなったら、その前に「今どんな気持ちか」を数行書いてみます。「上司の一言がずっと引っかかっている」「なんだか寂しい」「疲れて何も考えたくない」——書いているうちに、本当はお腹ではなく、イライラや寂しさを満たそうとしていたと気づくことがあります。

書いても食べたいなら、食べて構いません。目的は食を禁止することではなく、無自覚に食へ逃げる回数を少し減らすことです。感情を先に外へ出しておくと、「食べる以外にもこの気持ちを扱う方法がある」という選択肢が生まれます。

「食べてしまった自分」を責めない

もし書くのが間に合わず食べ過ぎてしまっても、そこで自分を強く責めないでください。責めて落ち込むほど、その苦しさを埋めるためにまた食べる、という悪循環に入りやすくなります。「今日は食べたな。何がつらかったんだろう」と、出来事として書き留めるだけで十分です。

大切なのは、ゼロか百かで考えないことです。**一度の食べ過ぎで台無しになるわけではありません。**衝動と感情の結びつきに気づく回数が少しずつ増えれば、それだけで食に逃げるパターンはゆるんでいきます。

つらさが強いときは、一人で抱え込まないで

ここで紹介した方法は、あくまで日常のセルフケアです。自分でコントロールできない食べ方が続く、食後の後悔や自己嫌悪が強い、体調や生活に支障が出る——こうした状態が続くときは、我慢して一人で抱え込まず、心療内科や摂食障害を扱う専門機関に相談する目安とされています。過食は真面目な人ほど一人で抱えやすいものです。つらさが強いときは、早めに専門家の力を借りてください。

「呪い」の形のまま、吐き出していい

食欲の裏にある感情は、きれいな言葉ばかりではありません。誰かへの怒り、報われなさ、どうしようもない寂しさ——前向きに変換しようとすると、かえって行き場をなくします。

呪い日記は、そんな気持ちのためのアプリです。きれいごとにせず、食べ物で埋めようとしていた負の感情を「呪い」という形のまま吐き出してよい場所として作りました。書いた言葉は誰にも見られず、あなたの中だけにとどまります。今夜、冷蔵庫を開ける前に、まずはその気持ちを言葉にしてみてください。

参考文献

  • ジェームズ・W・ペネベーカー『オープニングアップ 秘密の告白と心身の健康』(余語真夫 監訳、北大路書房、2000年)。感情を文章に書き出す「筆記開示」の効果に関する古典的研究。
#感情整理#ストレス食い#衝動対処#ジャーナリング
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FAQ

よくある質問

Q.ストレスで食べ過ぎてしまうのは、意志が弱いからですか?

意志の弱さだけの問題ではないとされています。強いストレスがかかると、手軽に気分を紛らわせる行動として食べることに向かいやすくなると言われています。自分を責めるほど落ち込んでまた食べる、という悪循環にもつながりやすいため、意志の問題として片づけず、背景にある感情に目を向けることが大切です。

Q.食べたい衝動が来たとき、どうすればいいですか?

衝動を無理に我慢するより、食べる前に数分だけ「今どんな気持ちか」を書き出すワンクッションを挟むのがおすすめです。書いているうちに、「本当はお腹ではなく、イライラや寂しさを満たそうとしていた」と気づくことがあります。それでも食べたいなら食べて構いません。目的は禁止ではなく、無自覚に食に逃げるのを減らすことです。

Q.空腹と、ストレスからの食欲はどう見分けますか?

一般的に、体の空腹は徐々に強まり何を食べても満たされやすいのに対し、ストレスからの食欲は急に湧いて特定の甘いものや脂っこいものを欲し、食べても心が満たされにくいとされています。あくまで目安ですが、「急に・特定のものを・心が満たされないまま」食べたくなったら、感情由来かもしれないと立ち止まる手がかりになります。

Q.過食がつらくてやめられないときは、どうすればいいですか?

自分でコントロールできない食べ方が続き、後悔や自己嫌悪が強い、体調や生活に支障が出るといった場合は、我慢して一人で抱え込まず、心療内科や摂食障害を扱う専門機関に相談する目安とされています。ここで紹介する方法は日常のセルフケアであり、専門的な治療に代わるものではありません。

この記事を書いた人

三森 捷暉みつもり かつき

株式会社スリスタ 代表/ドヤマーケAI 運営

実務で使えるAIサービス群「ドヤマーケAI」を運営し、記事・広告・営業・人事からAI検索可視化までを手がける。YouTubeチャンネル『SaaSは死にましぇん』を発信。感情を書いて手放すアプリ「呪い日記」の企画・開発者。

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